2010年12月18日土曜日

12月17日

傍脊柱管ブロック
うちの病院は胸部外科の手術が多い。内視鏡併用で傷が小さいので、麻酔管理は全身麻酔単独+iv-PCAの組み合わせで行ってきたが、女性を中心に術後の悪心嘔吐が強いと主治医から申し出があった。以前から末梢神経ブロックを導入したいと思っていたので、渡りに船とばかりに傍脊柱管ブロックを導入した。手術終了後エコーで観察しながら局所麻酔薬を15ml×2箇所に撒いてみた。翌日術後回診してみたら、痛みはあまり感じないと言われ、正直言って予想以上の効果だった(偶然かもしれないけど)。
エコーガイドの末梢神経ブロックは、手術終了時に行うので、硬膜外麻酔と違いその場で効果判定ができないところが難点だ。手術当日に施行して、効果判定は翌日になってしまうところがもどかしい。
幸い、うちの病院では、手術室責任者が翌日に全員の術後診察を行うので、そのときに効果判定を行って、どの程度確実に疼痛をコントロールできるのか、ちゃんとデーターをとらなくてはいけないなと思う。

ご指名をいただいて、腫瘍手術における周術期免疫機能の変化について文献を調べている。動物実験ではオピオイドに免疫抑制機能があると言われていて、区域麻酔推進派の人たちは硬膜外麻酔はオピオイド使用量を減少させつつ疼痛管理が可能になるという利点を主張しているようだ。この分野では後ろ向きの疫学調査が二つあり、硬膜外麻酔の併用で術後のガン再発が抑制できるとの結果が得られている。現在前向き研究が進行しているので、現在何かを判断できるタイミングではない、という前提はさておき、区域麻酔に免疫保持機能を期待するならば、まずは周術期に使用できる免疫機能のバイオマーカーを見つけ出して、それを指標に麻酔を施行するべきだろうと思う。

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