2011年10月7日金曜日

10月7日

PONVと輸液管理
今日の勉強会はM先生の発表。術中輸液量と術後悪心嘔吐の発症頻度の比較。
時間当たり5ml/Kgの輸液以外に10 ml/Kg, 20ml/Kg, 30ml/KgのRinger液を負荷して術後の悪心嘔吐を評価。悪心の程度はVASで定量。輸液負荷を行うと悪心嘔吐の頻度は減少する。
Effect of Periperative Intravenous Crystalloid Infusion on Postoperative Nausea and Vomiting after Laparoscopic Cholecystectomy J Anaesth Clin Pharmacol 2010術前・術中の輸液負荷がPONVを抑制するという結果は幾つか報告されていて、その中のひとつにあたる。悪心をVASで評価しているが、悪心の程度にそれほど幅があるのだろうか?ということに疑問を持った。そのことを話すと、痛みも似たようなもので、VASで表現するほどの幅はないのでは?という意見がでた。この論文ではVASの生データーが提示されていないので残念だが、VASの値がどのような分布を示すのか見てみたいものだ。

追記:術後痛の程度とVAS(あるいは他の数値尺度)ついてはいろいろな解析があるのだが、その中の一つ
Assessment of pain. Br J Anaesth. 2008 PubMed PMID: 18487245.
フリーで読めます。



4 件のコメント:

  1. というか、「嘔気」はひとつ嘔吐という上限があって表現しやすそうだけれど、「痛み」は本人ですら上限がわからないわけで、結局のところ、最初に患者本人が設定したVAS値を基準にした相対的な変化しか捉えられないんじゃ?と思うのです。
    例えば、今日すごく痛くてVAS値maxの10として、次の日もっと痛かったら困るじゃん。とか、屁理屈を言ってみたりして。
    まぁでも、「痛み」は特に、痛みに強い人弱い人、我慢強い人弱い人、いろいろ個人差があるのでやっぱりVASのようなスケールがちょうどいいのか…うーん。術後VASの整理をしながらいつもモヤモヤしています。

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  2. 嘔気のVAS10が嘔吐であって理解しやすいという点はわかりました。それでは、嘔吐に至るまでの症状悪化は線形的なのか?ということを考えたいのですが、僕は「気持ち悪さは突然我慢できなくなる」形で増悪するように思います。だとすると、10とか20とか30ぐらいが唐突に80とか90になって、運が悪いと本当に吐いてしまう、とそんな感じではないのかと思うのです。みなさんいかがでしょうか。
    術後痛のNRSでは、痛みが許容できていそうな患者さんはおおむね3、痛みをこらえている患者さんは7と返答することが多いように感じます。もしそうなら、これにも線形性はないのかもしれないですね。

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  3. 確かに。私もそんな感じを受けます。
    今まとめている印象では、術後痛いと言う患者のNRSはほとんどが2-3、次に多いのが8-9で、5とかは少ない感じです。
    また、術後の嘔気に関しても、当院の4段階嘔気評価では、1点(軽い吐き気)は極端に少ないですね。0点(吐き気なし)か3点(嘔吐あり)、たまに3点(強い吐き気)といった印象です。
    また、整理してみたり勉強してみようと思います。

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  4. そういえば、
    麻酔科学レビュー2011に
    プロポフォールで麻酔を受けた患者は、セボフルラン群に比べてVASが有意に低かった
    とありました
    Tan T, Bhinder R, Carey M et al: Daysurgery patients anesthetized with propofol have less postoperative pain than those anethetized with sevoflurane. Anesthe Analge 111: 83-85, 2010
    原文はまだ読んでませんが。。。
    このときの症例は婦人科ラパロの日帰り手術、鎮痛剤はモルヒネ静注とオキシコドン経口のようです

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