2012年3月31日土曜日

3月30日

デスフルラン
今日のミーティングではデスフルランの説明会。海外ではセボフルランより古い歴史の薬剤だが、日本でもようやく使用可能になった。
MAC=6-7%と高濃度使用が前提になっていること、血液ガス分配係数がセボフルランより小さく、体内からの排泄が早いこと、気道刺激性が高いので導入には適していないことなどが特徴とのことだった。プレゼンも麻酔終了後の覚醒の早さ、特に高次脳機能の回復やリハビリとしての水分摂取の早さについての有効性をうたった研究結果が中心となった。ただし研究の多くに笑気が使われていて、普段の臨床ではちょっと違った使用感が出るかもしれない。
沸点が低く、室温で沸騰するため気化器が工夫されていて使用するには電力が必要。停電すると使用不可または数分以内に限ったバッテリー駆動のみ使用可能とのことだが、こちらは気化器のメーカーによってスペックが異なるらしく、確認が必要だと思う。
覚醒が早い、ということは術中覚醒が心配、ということでもあるのだが、国内ではあまり議論がない。Eagerらは吸入麻酔薬はどれでもMAC-awakeはMACの3分の1といっていて、術中覚醒のトライアルは呼気吸入麻酔薬濃度を0.7-1.3MACに維持するプロトコールが採用されているが、MAC-awake/MAC=0.3は吸入麻酔薬だけが投与された被検者でのデーターである。セボフルランの場合、フェンタニルを併用することでMACもMAC-awakeも低下するが、変化率は全然違う、というデーターがきっちり提示されている。そんなわけで、オピオイド中心の麻酔では、吸入麻酔薬濃度はオピオイド影響下のMAC-awakeをもとに計算されるべきで、デスフルランではどうなのかな?と。
薬価はセボフルランより安いが、高濃度使用のため消費量は多い、低流量麻酔ならば経済的メリットが出る、らしい。

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