2012年9月29日土曜日

9月28日:周術期における循環器リスクの定量化

今日の勉強会はICUローテーターY先生の卒業講演、内容はRevised cardiac risk index (RCRI)が血管手術における予後予測因子となりえるか検討したもの。
Indication for surgery, the revised cardiac risk index, and 1-year mortality. Ann Vasc Surg. 2011 PMID: 21820856.
603名の大動脈-下肢動脈バイパス患者を対象に、RCRIと下肢症状を調査し手術1年後の生存率との関連を後ろ向きに検討。RCRI、ASA physical status、年齢、緊急手術が30日後および1年後の死亡率に関連した。



RCRIはAHA/ACCが作成した非心臓手術のための心血管管理ガイドラインでも登場するので知っている人も多いと思う。術式、虚血性心疾患の既往、うっ血性心不全の既往、脳血管病変の既往、術前インスリン使用、血清Cr値>2.0 mg/dLの6項目につき採点し、その点数によって周術期心血管イベントの発症率が予測できるというもの。
Derivation and prospective validation of a simple index for prediction of cardiac risk of major noncardiac surgery. Circulation. 1999 PMID: 10477528.
2009 ACCF/AHA focused update on perioperative beta blockade incorporated into the ACC/AHA 2007 guidelines on perioperative cardiovascular evaluation and care for noncardiac surgery: a report of the American college of cardiology foundation/American heart association task force on practice guidelines. Circulation. 2009 PMID: 19884473.

今回の調査では30日死亡率5%、1年死亡率20%だったとのこと。虚血肢に対する血管バイパスはハイリスクな手術だが、どの施設でも死亡率は高いことがよく分かる。手術に向けて正確な予後評価を行うにはこのような定量化も必要だと思う。

院内ICUの開設も一段落して、次なる仕事は電子麻酔チャートの導入だ。術前の診察も当然ながら電子化されるのだが、現在はそのフォーマット作りの段階にある。詳しすると記載率が落ちるし、粗いものでは使い物にならない。これから約10年、同じフォーマットで診察することを考えると、しっかりと作り込んでおきたいと思う。

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