2012年10月5日金曜日

10月5日:周術期低血圧と脳梗塞

今日はレジデントM先生の抄読会、周術期低血圧と術後脳梗塞の関係についての論文。
Intraoperative hypotension and perioperative ischemic stroke after general surgery: a nested case-control study. Anesthesiology. 2012 PMID: 22277949.
術中の低血圧を絶対値や相対値(麻酔前の)の変化として表し、それぞれの群で脳梗塞を発症するリスクがどう変化するかを検討。
絶対値では、変化量が大きくなるほど信頼区間の幅も大きくなるので解釈が難しくなる。相対値ならば変化量が大きくなっても信頼区間は一定。相対値の10%の変化で有意差を持って脳梗塞の発症率は上昇するが、このオッズ比は変化量が20、30と増大しても劇的に上昇することはない。
周術期の脳梗塞の多くは塞栓症であるが、血圧の低下は塞栓症の臓器血流低下に拍車をかけて症状を増悪する、と著者らは考えている。

我々の病院では、低圧アラームを90mmHgとし、警告音がなれば昇圧されるシステムになっている。この方法が本当に正しいのか、この論文によれば、相対値の方がメリットはありそうだと思う。


追伸
先日、トラネキサム酸の大量投与と術後痙攣についての文献を紹介したが、日本でも注意喚起が公開されている。

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