2012年11月16日金曜日

11月16日HESとSeptic shock

今日はICU研修医M先生の卒業講演。HESとゼラチンと晶質液でSepsis患者を管理したときの水分バランスと予後についての研究の抄読。
 Effects of fluid resuscitation with synthetic colloids or crystalloids alone on shock reversal, fluid balance, and patient outcomes in patients with severe sepsis: a prospective sequential analysis. Crit Care Med. 2012 PMID: 22903091.
いわゆるhistorical analysisで、HES/デキストラン/晶質液と10年に渡って順番に使用したときの予後を比較したもの。HESの必要量は晶質液とかわらないし、治療後数日目の水分バランスは晶質液群がよりマイナスに傾いている。HESやデキストランではAKIのリスクが上昇する。というもの。10年間で治療成績は変わるだろうという意見が出たがこれはもっともな批判。

発表者については、数日後のプラスバランスについて、血管透過性とからめて考察していたのは優秀と思った。敗血症では血管透過性が更新しやすいので膠質浸透圧を保持するような液体であってもすぐに血管外へリークするのだろう。このあたり、周術期の輸液とからめた日本語の総説がわかりやすいです。

SepsisにおけるHESの使用についてはここにきてagainstな結果が報告されている。
Hydroxyethyl starch 130/0.42 increased death at 90 days compared with Ringer's acetate in severe sepsis. Ann Intern Med. PMID: 23070508.
Hydroxyethyl starch 130/0.42 versus Ringer's acetate in severe sepsis. N Engl J Med. 2012 PMID: 22738085.
だからといって出血性ショックにも使用を控えるなどという風潮にならないとよいのだが。
明日から運動器疼痛学会、朝から参加させていただきます。

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