2013年2月16日土曜日

2月15日:survival sepsis campaign G2012

今日のミーティングはICU研修医の卒業講演、Survival sepsis campaignの診療ガイドライン2012版の抄読。
抄読と言っても診療ガイドラインなので推奨される治療法をひたすら紹介するという忍耐の必要な講演だったが、脳外科志望の研修医だけに淡々とがんばってくれた。要点を日本語でまとめてくれたのでPDF化してICUにおいておきたいと思う。
抗菌療法として免疫グロブリンの推奨が低くなったこと、初期輸液にHESの使用が推奨されなくなったこと、初期栄養法で1週間は低栄養でもかまわない、積極的な経静脈栄養をすすめないこと、などが目をひいた。
研修医は救命センターで診療するので敗血症の初期診療をかなりこなしている。ガイドラインを読んでみて、自分が実現できていないことを聞いてみると、「血液培養は簡単で実践しやすいが、早期の抗菌薬投与は難しい」という。抗菌薬は薬剤を選ばないとダメで、「間違った選択をすると怒られる」ということらしい。推奨される抗菌薬のリスト化などの工夫があってよいだろう。

敗血症ではマウスの研究成果はヒトにはあてはまらないことを遺伝子発現のレベルで示した論文が発表され、ニュースにも取り上げられている。
ヒト、マウスにおける3モデル(外傷、熱傷、エンドトキシン血症)について白血球で発現する遺伝子を解析して、そのパターンを比較するというもの。
同一モデルでも、ヒト−マウス間ではパターンが大きく違う。この結果から、マウスとヒトでは病態が異なるので動物モデルで得られた知見はヒトに当てはまらないと主張している。その真偽は不明。
ヒトでは3モデル間で発現遺伝子のパターンは似ているが、マウスでは3モデルでパターンが異なっている。どのモデルも免疫を賦活化するのだが、マウス白血球はモデルの違いを認識できるし、ヒトはできないということだろうか。
実験用マウスは遺伝的バックグラウンドが均一であることが関与するのかもしれないし、ヒトの外傷や熱傷の病状が複雑な様相を呈することと関係しているのかもしれない。

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